自宅でも簡単に作ることができて、おかずにもお酒のおつまみにもお弁当の具材にも使用することができる「煮卵」ですが、つい作りすぎてしまったことはありませんか?
1食で何個も食べるというのはなかなか難しく、しかし生卵と比較すると保存できる期間は短くなってしまいます。
ですがせっかく手間暇かけた煮卵、傷んだからと捨ててしまうのは非常に心苦しいですよね。食品を無駄にしない為には、保存が大切になります。
そこで、煮玉子の正しい保存方法について解説します。
常温の際の保存方法と保存できる期間
煮玉子は、常温では保存が極めて難しくなります。
まず、煮汁から取り出した状態、例えばお弁当のおかずに入れている場合であれば、半日で傷んでしまう可能性があります。
朝、煮汁から取り出してお弁当に入れるのであれば、昼食の時間帯までは傷まず食べることができるかと思いますが、夕食までとなるとなかなか危険です。
煮汁に漬けている状態であっても、煮汁が傷んでしまうおそれがあるので、冬場に冷暗所で保存するとしても長期保存には不安が残ります。
よほどの事情がない限り、常温保存で煮玉子を何日も置いておくことは食中毒の危険性が高くなると言えます。
冷蔵した際の保存方法と保存できる期間
煮玉子を長期保存する方法としては、やはり冷蔵庫での保存が最適であると言えます。
煮玉子を作り、しっかりと冷ましてから密閉可能な容器に煮汁ごと入れて、密閉してから冷蔵庫に入れて保存します。
保存可能な期間ですが、これは煮玉子の作り方によって大きく異なります。
黄身の部分が完全に固まる前の段階で加熱を中止する、いわゆる「半熟煮卵」の場合だと、3日~4日ほど保存することができます。
黄身が完全に固まるまで煮ている場合は、1週間~10日ほど保存しておくことができる場合もあります。
また、煮汁に関しても、「味付けが濃い目」「お酢が入っている」といった条件がある場合、保存できる期間が長くなる可能性が高くなります。
さらに、保存した煮玉子の煮汁だけを沸騰させることで殺菌すれば、保存できる期間が長くなりやすいですが、ある程度こまめに沸騰させないと十分な効果が得られない可能性もあります。
基本的に、半熟でなければ1週間以内に食べきってしまうと安全であると言えます。
冷凍した際の保存方法と保存できる期間
煮玉子を冷凍保存することはできますが、一般的にはあまりオススメできない保存方法であると言えます。
理由としては、ゆで卵を冷凍保存することで、白身の部分に「す」が入ってスカスカになってしまうからです。
食べた際の感想として、ネット上では「スポンジを食べているかのよう」と評されるほど、ゆで卵とは明らかに異なる食感に変化してしまうというデメリットが生じてしまい、煮玉子であってもこれは同様です。
もし、煮卵を冷凍保存したいと考える場合、つぶして「フィリング状」にしてから保存する必要があります。
つぶしてからマヨネーズを和えて、これをラップで小分けにしてから冷凍用の保存袋に入れて保存するか、丸ごとタッパーに入れて冷凍保存することもできます。
何にしても、元の煮卵としての食べ方はまず難しいと考えたほうが良いでしょう。
保存できる期間としては、約1ヶ月保存することができるケースが多いです。
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腐っているかどうかを判断する方法・賞味期限
煮玉子が傷んでしまった場合、それはほとんどの場合は煮汁の中に漬かっている状態になっていると思いますが、一般的に煮卵本体よりも煮汁の方が先に傷んでしまうことが多いようです。
傷んだ煮汁は、濁っていたり何かが浮かんでいたり、異臭が発生するなどのわかりやすい変化が起きやすいです。
煮玉子本体に関しても、変色や異臭、カビの発生などの変化を起こすことになります。
元々、生卵の状態だと「リゾチーム」という酵素が存在しており、これには「細菌を分解する働き」があることで腐敗を防ぐことができます。
ですが、加熱することでこのリゾチームが破壊されてしまうため、生卵よりも加熱した卵のほうが傷みやすくなってしまうのです。
煮玉子の場合、使用している食材によって影響を受けることもありますが、冷凍保存が選択肢から外れることを前提とすれば最長でも1週間強ほどしか保存できず、煮玉子の状態によっては3日ほどしか保存できない可能性もありますので、外見だけでは保存可能な期間がわかりにくいことも考えられます。
少しでも異変を感じた場合、「傷んでいるかもしれない」と考えて、もったいないですが食べずに処分してしまいましょう。
まとめ
煮玉子は、条件が良ければ10日ほど保存することができますが、場合によってはその3分の1の期間しか保存できないことも考えられます。
あまり無計画に作るのではなく、数日で食べ切れる量だけ作ることがオススメです。
傷んでしまえば食中毒のリスクを高める事になりますので、ある程度保存した煮玉子を食べる際には玉子本体と煮汁の状態をよく確認してから食べるようにしましょう。